「第二回 農工連携事業創出交流会」に参加させていただきました。

開催日時:2/5(月) 15:00~18:45
報告者:メカニカル事業部 菊地、ITSS事業部 野口

■交流にて得られたニーズ
1)食牛の畜産ではサシが入れるためにビタミンを欠乏させた状態にせざるを得ない。つまり、不健康な状態のため出荷前に倒れてしまうそう。夜間だと気づく前に死亡してしまい、廃棄処分せざるをえず損失になってしまう。よって倒れるほどあぶない状態かを日頃からチェックできるソリューションを必要としている。現状使えるソリューションとして、ファームノート社が発売しているカラータイプがあるが、まだ普及が進んでいない。
2)食牛の畜産では子牛を買い付け育成し出荷する形態で事業経営を行っているが、良い牛に育つかどうかを子牛の段階で判別する手段がない。血統管理はあるが個体差があること、客観的な基準がないので精度を高めるプロセスが作り出せない。
3)ネギの美味しさ(やわらかさ、糖度)を科学的に測定する手段が欲しい。果実の甘さとは成分が異なるため既存の装置ではできない。
4)曲がりネギを作るための植え替え作業を効率よく行うための農機が欲しい。
5)梨の収穫はタイミングが命のために、素人の手も借りて作業を行う。なので熟成度のランク付けを手助けするソリューション(メガネ式やタブレットに果実を映すことで判別出来る)が欲しい。

6)収穫した梨(200~300kg)を果樹園から出荷場まで運搬する、車高が低く且つぬかるんだ道でも走れる四駆で、誰でも簡単に運転可能な20万以下(既製品の乗用運搬車がもう少しだせば買えるため)の運搬車が欲しい。原付バギーの馬力ではダメだった。ぬかるみや雪の状況でも運べる強さが必要。

■ニーズに対する結論
1)固体識別番号のタグを耳に付けているので、耳に付けられる程度の大きさの装置ができると使いやすい。ロボデックス展示会で知った「生体検知装置」について、転用の可能性ならびに他ソリューションがないかのヒアリングをまず行う。
2)「機械学習で何かわかるかもしれない」程度のことしか思いつかなかった。問題となるデータは農水省がデータを集める取り組みを進めいるので、こちらに期待する。
3)宇都宮大学に4月からオープンする「ロボティクス・工農技術研究所」でガスクロマトグラフィーが導入されるので、それで成分分析はまず行ってはどうか?で話がまとまった。
4)栽培家の方が農機の図面を作成し持参頂いていた。既存の収穫機につけられるアタッチメントとして売り出せればよりベターと話が膨らんだ。メーカーに伝手がある方が製造に向けてアクションを行うとのこと。
5)収穫する際の熟成度の基準は絶対的なものではなく、1つの果樹から熟れている順にX個ずつ収穫というやり方を採っているそう。であれば、ウェアラブルメガネもしくはスマホで撮像し色味の特徴判定をするだけでも役に立つ可能性があるのでプロトタイプを作ってみたい。
6)荷重と梨の枝に張ってある網が天井を覆う環境のためドローンは難しい。可能性のありそうな新規産業技術でのアイデアは思いつかなかった。
既存技術の組合せ(リヤカーにエンジンやモーター動力を組み込むなど)での対応での話しとなった。

■総括
・前回とプログラム構成が変わり、講演は第一回の振り返りのみでワークショップとネットワーキングにより時間を設けて頂けたのでつっこんで議論できました。
・ワークショップのグループメンバーの方々に恵まれました。ラジオパーソナリティも務める方のスムーズな進行の元、農業従事者(ニーズの出し手)の方から積極的に具体的な困りごとを聞くことができました。
・うち2件は可能性がありそうなので、コア技術の調査から着手を考えています。
・前回の振り返りでは、第一回でご講演頂いた宇都宮大学の柏嵜准教授から「事業創出の際には農業を取り巻く(国内では人口減で消費量が落ちていること)現状を踏まえて再点検すべき。」とのアドバイスを頂きました。