こんにちは!ITSS事業部の大久保です。10月26日(水)~10月28日(金)の3日間、幕張メッセで開催された展示会「2016 Japan IT Week秋」に行って来ましたので、レポートします。

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Japan IT Weekは、いくつかのIT技術テーマからなる複合的な展示会です。今回は、クラウド コンピューティングとIoT/M2Mに着目して行ってきました。

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それぞれのブースでは各企業が特徴を出すために、単にクラウド・IoTといったサービス形式にとらわれることなく、複合的なサービスや強みを出すためにターゲットを絞ったり、従来のサービスの隙間を狙ったり、特定のジャンルに特化した展開をしていました。

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今回は、クラウドとIoTを組み合わせたサービスを紹介します。複雑な処理やデータの保存や、システムのアップデートなどは、すべてクラウド側で処理します。これにより、デバイス側の負担が少なくて済み、大規模な処理や大量なデータの解析を必要とするようなIoTサービスの提供が可能となります。

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デバイス側の処理をシンプルにし、制御をすべてクラウドサービス側で実行することで、IoT対応製品ではないデバイスに簡易なセンサーやモジュールを追加するだけで、IoT化することを可能にします。


デバイスそのもののIoT化や、その制御・情報収集といった仕組みを開発することは、大きなコストと長い開発期間を必要とします。そのために、IoTサービスのアイディアがあっても、製品化・サービス化することをためらっていた企業にとっては、朗報と言えます。

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「IoTデバイスハブ」によって、各デバイスに付加して、クラウド側に接続するSDKのセットと、クラウド接続されたそのデバイスを制御できる機能、デバイスに紐づくユーザーデータの管理機能が提供されます。

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デモンストレーションとして、各デバイスにセンサー・モジュールを追加して、IoT化した試作品が展示してありました。

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今回は、事前申し込みが必要な「IoTセミナー」を聴講してきましたので、あわせてレポートします。幕張メッセのホールを1つ丸々セミナー会場にして、千数百席もある会場が満席になっていました。


*撮影・録音などは禁止で、パンフレットの配布等もなかったので、記事のみで紹介します。


1回目の講演は、PTCジャパンによる「IoT+AR/VR+Analyticsによる非連続な業務改革への回答」、続いてアプリックスIPホールディングスによる「海外・国内におけるIoTビジネスモデル変革の実態」、最後はソラコムによる「クラウドと通信プラットホームの融合がもたらすIoT産業イノベーション」と題した3つの講演が行われました。

*ARとVRの違いとは:Augmented Reality(拡張現実)、これは、現実の世界にコンピューターで情報を付加させる技術です。有名な製品でいうと、GoogleがProject Glassという研究開発プロジェクトで開発しているヘッドマウントディスプレイの「Google Glass」(グーグル グラス)があり、ウェアラブル製品の一種です。漫画「ドラゴンボール」に登場する視界に入る各キャラクターの戦闘力を表示させる「スカウター」もARの技術を使っているといってよいです。Virtual Reality(仮想現実)現実の世界に情報を付加させるARとは異なり、デジタルで作られた仮想世界に自分自身が入りこむのがVRです。VRカメラで撮影した360度の3D映像の中に、VRギアというゴーグルをつけてあたかもその世界にいるような感覚になれるサービスもスマホと一万円ほどのVRギアがあれば体験できるようになりました。映画「マトリックス」でAI(人工知能)によって表現された世界がVRです。
MR、SRという新技術もありますが、ここでの説明は割愛させていただきます。

自動車・バイクなど、現実世界に投影することができます。モデリングされた軽量データを用いて、現実世界に投影されたバイクなどを各パーツに分解して見ることもできます。自動車のオプションパーツなども、実寸のスケール感を保ったまま、交換して見せることもできます。

また、アフターサービスの現場において、実際の各プロダクトを見た上で、メンテナンス情報として、交換に必要なパーツの情報や分解手順を仮想データとして付加し確認することができます。これにより、メーカーのサービスマンのサービスレベルを一定水準に保つことができます。

二番目は、アプリックスによるアメリカや日本で展開するIoTサービスの紹介です。

アメリカでは、業務用の浄水器のカートリッジのライフサイクルを管理し、期限がきたら、サービスマンが出張して交換するサービスを手掛けているそうです。浄水器カートリッジをIoT化し、実際にろ過した水量を測定し、使用期限を知らせます。これにより、飲料水メーカー側は、カートリッジの期限の管理(使用量)、交換の手配という作業から、解放されることができます。日本では一般的ではないですが、アメリカではシンクに内蔵された家庭用の浄水器も同じ仕組みで交換しているようです。

ペットのトイレ・食事をIoTで管理し、健康状態まで獣医に情報をフィードバックするようなサービスも提供しています。医療行為において、診断日だけで得られる情報には限りがあり、入院患者であればナースがチェックできますが、通院治療において日々の健康状態の情報は、大変重要なデータとなりえます。ちなみに多頭飼いでも、ICタグにより個体識別をし、管理できるようです。

国内では、コーヒーメーカーが提供するエスプレッソマシンをIoT化し、コーヒーのカートリッジの管理だけではなく、どのようなコーヒーをいれたかのデータを分析し、ユーザー本人の気が付かない好みの気づきを促し、新商品の提供にも役立てていきたいそうです。

最後は、IoTが利用する通信網を提供する企業ソラコムの紹介です。

先日、ある大手通信企業から、携帯電話の専用の通信網を利用したIoTクラウドサービスが発表になりました。

同社は、このサービスを通信会社と共同開発し、12月より提供を開始します。デバイスの認証はすべてSIMで行います。回線は、携帯電話専用の閉じた通信網を利用し同社のクラウドサービスにつなぐので、、非常にセキュアな通信を可能とします。公衆回線を利用しないので、これまで高度なセキュリティ対策を必要とし、クラウドサービスの利用を躊躇していたサービスなどもこれによって展開が可能となります。既存のクラウドサービスとの連携も可能です。セキュリティ性の高い情報は、専用回線および専用サーバーによって処理をし、それ以外の情報・処理は、既存のクラウドサービスに接続し、制御することも可能です。携帯の電波が届かないような場所には、長距離の無線通信が可能な帯域の異なる周波数の通信用モジュールを追加し、それを受信する基地局を設置してまかないます。以上のサービスにより、セキュリティの高いIoTやインターネット回線がそばにない状況でのIoT化も対応可能になります。

今回のJapan IT Weekでは、従来のクラウド・IoTでは見られなかったような新しい形態のサービスに出会えました。